田中香織+ジェモー弦楽四重奏団
プログラム
メンデルスゾーン(1809-1847) Felix Mendelssohn Bartholdy
弦楽四重奏のための4つの小品作品81 Four Pieces for String Quartet op.81
1. 主題と変奏:アンダンテ・ソステヌート Tema con variazioni:Andante sostenuto
2. スケルツォ:アレグロ・レジェッロ Scherzo:Allegro leggiero
3. カプリッチョ Capriccio
4. フーガ Fugue *この曲は、本日は演奏されません。
ドイツ・ロマン派の作曲家・指揮者。代表作は、交響曲第3番「スコットランド」、交響曲第4番「イタリア」、序曲「フィンガルの洞窟」、ヴァイオリン協奏曲ホ短調、劇音楽「真夏の夜の夢」(有名な「結婚行進曲」はこのなかの1曲)、弦楽八重奏曲、無言歌集(全48曲)など。
1829年、バッハの「マタイ受難曲」を蘇演、それはヨーロッパにおけるバッハ復興のきっかけとなった大事件であった。
(ジェモー弦楽四重奏団)
モーツァルト(1756-1791) Wolfgang Amadeus Mozart
クラリネット五重奏曲イ長調 K.581 Klarinettequintett A-Dur K.581
第1楽章 アレグロ Allegro
第2楽章 ラルゲット Larghetto
第3楽章 メヌエット Menuetto
第4楽章 アレグレット・コン・ヴァリアツィオーニ Allegretto con variazioni
モーツァルト最晩年の1789年に作曲された。高音域から低音域まで幅広い音域をもつクラリネット。
その豊かな表現力が、洗練された旋律と端正な音楽形式のなかにしなやかに息づいている。
同じモーツァルトのクラリネット協奏曲イ長調K.622とともに、クラリネットのための作品として古今最高傑作の一つ。
モーツァルトは、クラリネットに強い関心を示し、交響曲・オペラをはじめ、様々な作品で頻繁に用いている。
当時、ウィーンで活躍していたクラリネットの名手アントン・シュタットラーとの親交に触発されてのことで、この作品についても手紙で「シュタットラー五重奏曲」と親しみを込めて呼んでいる。
(休憩20分)
ブラームス(1833-1897) Johannes Brahms
クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115 Klarinettequintett h-Moll op.115
第1楽章 アレグロ Allegro
第2楽章 アダージョ Adagio
第3楽章 アンダンティーノ – プレスト・ノン・アッサイ・マ・コン・センティメント
Andantino – Presto non assai, ma con sentimento
第4楽章 コン・モート Con moto
ブラームスは、晩年、名クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトの演奏に触発されて、一時は衰えた創作意欲を再び取り戻し、クラリネット三重奏曲op.114(1891年)、クラリネット五重奏曲op.115(1894年)、クラリネット・ソナタop.120(第1番ヘ短調・第2番変ホ長調の2曲、1894年)と、立て続けにクラリネットのための傑作を生み出した。
なかでもクラリネット五重奏曲は、最もブラームスらしいあたたかい抒情をたたえた名作であり、モーツァルトのクラリネット五重奏曲と並ぶ二大傑作とされている。