オーボエ・コンサート
プログラム
- サン=サーンス(1835-1921)
Charles Camille Saint-Saens
オーボエとピアノのためのソナタ ニ長調 作品166
Sonate pour Hautbois avec accompt de Piano,op.166
第1楽章 アンダンティーノ Andantino
第2楽章 アレグレット Allegretto
第3楽章 モルト・アレグロ Molto allegroフランスの作曲家。オルガニスト・ピアニストとしても活躍。ほかに数学者・画家・詩人など、あらゆる才能をもった天才であった。
1871年、フランス音楽普及のため、フランク、フォーレらとともにフランス国民音楽協会を設立した。ほとんど全ての分野の音楽を作曲したが、とくに交響曲第3番「オルガン付き」、組曲「動物の謝肉祭」、交響詩「死の舞踏」、「序奏とロンド・カプリチオーソ」、「ハバネラ」、歌劇「サムソンとデリラ」などが有名。
このオーボエ・ソナタは、85年の長い人生の最後の年に作曲された。全曲を通し、フランスの田舎を思わせるのどかな雰囲気の、視界が開けた曲となっている。
(オーボエ+ピアノ) - サン=サーンス(1835-1921)
Charles Camille Saint-Saens
バスーンとピアノのためのソナタ ト長調 作品168
Sonate pour Basson avec accompt de Piano,op.168
第1楽章 アレグロ・モデラート Allegro moderato
第2楽章 アレグロ・スケルツァンド Allegro scherzando
第3楽章 モルト・アダージョ−アレグロ・モデラート Molto adagio-Allegro moderatoオーボエ・ソナタ(作品166)そしてクラリネット・ソナタ(作品167)に続いて、サン=サーンスはこのバスーン(別名ファゴット)とピアノのためのソナタを残してこの世を去った。
清らかなピアノのアルペジオに乗る甘美なバスーンの高音のフレーズは懐かしさを感じさせる。バスーンの魅力が余すところなく発揮される名曲。
(ファゴット+ピアノ)
休憩20分
- ジョリヴェ(1905-1974)
Andre Jolivet
オーボエとバスーンのためのソナチネ
Sonatine pour Hautbois et Basson
第1楽章 序曲 Ouvertur
第2楽章 レシタティーフ Recitatif
第3楽章 オスティナート Ostinatoフランスの作曲家、音楽教育者。画家の父とピアノ教師の母の間にパリで生まれた。
さまざまな作曲技法を用いて、実験的で過激な前衛音楽からポピュラーなCM音楽まで幅広い分野で作曲。何度も作風を変えたことから、「音楽のジキルとハイド」と揶揄されることもある。オリヴィエ・メシアンとともにベルリオーズの回帰を目指す「若きフランス」を結成した。ピエール・ブーレーズとの不仲は有名。
1963年に作曲されたこの作品は、絶妙な2つの楽器の絡み合いが緊張感を生み、またジャズ風のリズムが印象的である。
(オーボエ+ファゴット) - ゴーベール(1879-1941)
Philippe Gaubert
「田園風間奏曲」
Intermede Champetre pour Hautbois et Piano戦間期のフランスの最も重要な音楽家のひとり。パリ・オペラ座の音楽監督、パリ音楽院のフルート科教授、パリ音楽院管弦楽団の首席指揮者などを務めた。
作曲家としては主にフルートの作品を数多く残した。
「田園風間奏曲」はパリ音楽院の試験の課題曲として作曲された。
随所にドビュッシーやラヴェルの試みを取り入れたと思われるフレーズや和声がある。
(オーボエ+ピアノ) - プーランク(1899-1963)
Francis Jean Marcel Poulenc
ピアノ、オーボエ、バスーンのための三重奏曲
Trio pour Piano,Hautbois et Basson
第1楽章 プレスト−レント Presto-Lento
第2楽章 アンダンテ Andante
第3楽章 ロンド Rondoフランスの作曲家。エリック・サティらとともに、フランス6人組のひとり。24歳のとき、ロシア・バレエ団を主宰するセルゲイ・ディアギレフの委嘱でバレエ「牡鹿」を作曲し、1924年に初演された。脚本はジャン・コクトー、舞台と衣装はマリー・ローランサン、振付・主演はブロニスラヴァ・ニジンスカという極めて豪華な顔ぶれであった。作風はメロディに富み、軽快でユーモアのあることから「フランスのモーツァルト」とも呼ばれる。私生活では、両性愛者で、恋人の一人に「肉体の悪魔」で有名なレイモン・ラディゲがいたとされる。この三重奏曲は、プーランクらしい軽快なフレーズとメランコリックなメロディが次から次へと展開し、洒落た劇を見ているような楽器の対話が楽しい。
(オーボエ+ファゴット+ピアノ)